2026年8月27日(木)、丹波市教育委員会が実施した「令和8年度 丹波市保育士等キャリアアップ研修」で、YUIMAWARU KANSAIこどもセンターゆいまわるの作業療法士・奥川純子が講師を務めました。
参加されたのは、若手からベテランまで、さまざまな経験を持つ13名の保育士のみなさんです。
イヒちゃん奥川は「保護者支援・子育て支援」の分野を担当し、「地域における子育て支援」と「虐待予防」をテーマにお話ししました。
日々の保育のなかで、子どもの行動や保護者の方の言葉をどのように受け止め、支援につなげていくかを、講義と演習を通して一緒に考えました。
- 研修名:令和8年度 丹波市保育士等キャリアアップ研修
- 実施機関:丹波市教育委員会
- 開催日:2026年8月27日(木)
- 会場:丹波市立山南住民センター
- 担当分野:保護者支援・子育て支援
子どもの行動を「わがまま」で終わらせない
研修ではまず、作業療法士(OT)が子どもの姿をどのように見ているのかを紹介しました。
立ち歩きやパニックなど、保育のなかで気になる行動が見られたとき、目に見える行動だけを捉えると、「どうしてできないのだろう」「わがままなのでは」と感じてしまうことがあります。
脳の情報処理や認知特性、発達障害の基本的な捉え方についてお伝えしたあと、氷山モデルを使い、目に見える行動の奥にあるSOSを考える演習を行いました。
保育士のみなさんが日々大切にしている「届けたい保育」が、その子に届くためには、どのような環境や関わり方が必要なのか。そこを一緒に考えることも、作業療法士の役割のひとつです。
保護者の方に届く言葉を考える
保育所は、子どもを保育する場所であると同時に、地域の子育て家庭にとって身近な相談先でもあります。
研修では、児童虐待(マルトリートメント)の背景にある保護者の孤立や、睡眠不足などによる疲弊についても取り上げました。
日頃の小さな変化に気づき、ひとりの保育士だけで抱え込まず、園の組織としてどのように支援につなげていくか。その具体的な流れを確認しました。
相談面談のロールプレイでは、実際の相談場面を想定しながら、保護者の方が受け取りやすい言葉を考えました。
支援する側が伝えたいことと、保護者の方が受け取れる言葉は、必ずしも同じではありません。どうすれば必要なことを相手に届けられるのか、参加者同士で言葉を探していきました。
受講者の声|保護者支援を現場でどう届けるか
受講者の先生方からは、豊富な事例によって具体的なイメージがしやすかったという声や、現場で活かせる知識を得られたという前向きな感想が寄せられました。
伝えたいことをお母さんに届けるために、どのような言葉を選択すればよいかの大切さを知ることができた。
保護者の行動や言葉の背景に目を向ける重要性を学べた。
日頃の小さな変化を見つけることが、虐待の予防や早期発見につながることが分かった。
一方で、熱心に演習に取り組んだからこそ生じる、現場に根差した真摯な疑問や葛藤も共有されました。
保護者の言葉を受け止めることは大切だが、相手のネガティブな思いまで無条件に肯定(同意)してしまうような気がして、実際の受け止め方に迷いが生じた。
このように、受容と境界線の難しさについて主体的な議論が行われ、学びをさらに深める契機となりました。
保育士のみなさんと考えた5時間


奥川にとって、保育士のみなさんを対象とした研修を担当するのは今回が初めてでした。
毎日、子どもたちや保護者の方と直接向き合い、現場の課題を真剣に考えている保育士のみなさん。その存在が地域にとってどれほど大切なのかを、改めて感じる機会になりました。
受講いただいたみなさん、ありがとうございました。
研修・講演のご相談を受け付けています
YUIMAWARU株式会社では、学校・園、教育委員会、福祉事業所、保護者団体などからの研修・講演のご依頼を受け付けています。
対象となる方や研修の目的、地域に合わせて、内容や実施方法をご相談いただけます。対面・オンラインのどちらにも対応しています。
「こんなテーマでお願いできる?」という段階でも構いません。ご希望の地域に近い窓口から、お気軽にお問い合わせください。
学校作業療法に関心をお持ちの方へ、お立場ごとにご案内します。
保護者の方
保育所等訪問支援は、お住まいの地域に対応する事業所があれば利用が可能です。
まずは市町村の窓口や相談支援専門員にご相談ください。


自治体の方
地域の現状に合わせた導入方法をゆいまわるが一緒に考えます。
南風原町のような包括的なモデルもあれば、巡回相談から始めるスモールスタートもあります。まずはお気軽にお問い合わせください。


作業療法士の方
学校作業療法に興味のある方に向けて、研修や放課後ラジオなど、学べる場を用意しています。ぜひご参加ください。



